映画「耳をすませば」実写版は最悪?面白くないなどの酷評の理由を考察(ネタバレあり)

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2022年に公開された清野菜名×松坂桃李出演の映画

「耳をすませば」

原作は1989年に連載されていた柊あおいさんの漫画「耳をすませば」。

1995年にはスタジオジブリでアニメ映画化もされました。

アニメ映画は大ヒットをしたにもかかわらず、実写版では「ひどい」「面白くない」などの感想が多く見られました。

なぜ酷評が多くなってしまったのか、その理由を考察していきたいと思います。

「耳をすませば」あらすじ

読書が大好きな中学生月島雫(安原琉那)は最近気になっていることがあった。

それは、自分が借りる本の図書貸出カードにいつも名前がある「天沢聖司」。

そしてあるキッカケで出会った2人だったが、雫の聖司(中川翼)への第一印象は最悪。

しかし、聖司が大きな夢を追いかけていると知った雫は、だんだん聖司に惹かれていく。

雫も聖司に応援され、物語を書くという夢を追い始めた。

そして聖司は自分の夢をかなえるためにイタリアへと渡ってしまう。

2人は離ればなれになる前に、お互い夢を追い続け、また会おうと約束する。

ーー10年後。

雫は児童書の出版社で編集者として働いていた。

夢は変わらず追っていたが、夢も仕事も思うようにいかない日々だった。

一方で、イタリアでチェリストとして活動している聖司も順風満帆ではなかった。

2人はお互いを支えとして奮闘していた。

あるとき雫は仕事で大きなミスをしてしまう。

落ち込んだ雫は、仕事も夢も諦めてしまいそうになる。

そんな雫が思い切って向かった先はイタリアだったーーーー

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「耳をすませば」予告編

「耳をすませば」酷評の理由を考察

2人の10年後が描かれていると話題となったこの作品。

「ひどい」「面白くない」などのマイナスな感想が多く見られました。

なぜこんなにも酷評されてしまったのでしょう。

実際「ひどい」までは思わずとも、私も観終わった後どこか「うーん…」となってしまった作品でした。

その理由を考えてみました。

ジブリ作品との世界線のギャップ

アニメや漫画を実写化するのはどうしても批判的な意見が多くなってしまいます。

作品が人気のものだったらなおさらです。

アニメや漫画のイメージが壊れてしまうから。

でもそれは仕方ないと思います。

どんな実写映画でもマイナス評価は出てしまいます。

でも、この作品は他のものより酷評が比較的多かったように感じます。

それはなぜなのか。

私が思うに、ジブリの雰囲気も、現実的な要素もどちらも作品に混合されているからじゃないかなと。

ジブリ作品と現実世界のギャップを見せられているような気がしたのです。

中学生の時の雰囲気は、けっこうジブリの世界を再現している感じでした。

アニメだからこそ受け入れられるような台詞やオーバーリアクションが、実写でも繰り広げられます。

たとえば、雫が聖司に言う台詞。

「嫌なやつ!嫌なやつ!」

それから電車で雫が猫に話しかけるシーン。

「猫くんひとり?どこまで行くの?」

アニメとほぼ一緒ですね。

映画を見ながら、頭の中ではジブリ作品でのシーンを思い出しています。

これがまたしばらくすると10年後のシーンになって、アニメとは違った雰囲気の世界。

10年前と10年後の、世界線が違うように感じてしまいます。

ジブリの再現がところどころに入ってしまっている故に、観客がジブリ作品を要所要所で思い出し、そこからまた現実的な10年後を見させられているので、頭が混乱してしまうのかなと感じました。

中学生時代があまりジブリに寄せないように描かれていたら、少しギャップも感じにくかったのかなと個人的には思いました。

ある程度の大人には響かない?

私が青春時代をとっくに終わらせてしまった歳だからかもしれません。

雫が聖司を、そして聖司が雫を10年前と変わらずに思い続けていることに少し違和感を感じてしまいました。

もちろんそんな純愛、あっていいと思います。

現実にもきっとそんな人たちもいる。

ましてや映画だし、純愛を描いて何が悪い。

でも、どこか現実的じゃない…

感情移入しにくかったのが正直な感想です。

たとえば10年間でいろいろな出会いや別れをお互いに経験して、それから10年ぶりに再会して、また想い合ったとかだったら違った感想を持ったのかなぁ。

(それはそれでまた賛否両論出そうですが…)

でも物語は、10年後も変わらず夢を追い続けていて、10年間ずっとお互い想い合っていて。

これは、そもそも40代の私に響くものではなかったかもしれない。

(もちろん、世の中の40代全員に響かないと言っているわけではありません。)

そこで疑問に思ったのが、どの年代に向けて作られた作品なのか。

原作である柊あおいさんの漫画「耳をすませば」は、1989年にリボンで連載されていました。

まさに私が小学生の時のドンピシャの作品です。

そして1995年にアニメ映画化。

これもけっこう前ですね。

原作やアニメの「耳をすませば」ファンは、まあまあの大人が多いのではないかと予想したのです。

この実写映画は、これから夢を追いかけていく若い世代の方が響くのかなぁと思ったときに、まあまあの大人には響きにくかったのではと。

まあまあの大人たちが、昔から好きだった「耳をすませば」の実写版映画を「どれどれどんなもんかな」と見たときの違和感で、酷評が多くなってしまったのかな。

でも、もしジブリの中の世界だったら、10年後もずっと想い合っていたラストを見たいとも思うのです。

実写では受け入れがたくても、アニメでは受け入れられるかもしれない。

実写版って難しいですね。

時代が入りにくい

これも、原作の漫画が1989年、アニメ映画が1995年だったということにつながるのですが。

雫たちが大人になったのは、2000年前後です。

現在よりも20年以上前。

雫の会社では、上司がオフィスでタバコを吸いながら怒鳴り散らします。

有休を取ると、会社を辞める気なのかという雰囲気。

今の社会とはけっこうかけ離れていますよね。

雫たちの10年後が、現在と比べてすごい過去。

見ているほうは、雫たちにとっては10年後の未来だけど、それでも今から20年以上前の話だよね?となってしまう。

ということは、今は雫たちは50近い?といらぬ計算までしてしまう。(これは私だけでしょうか)

本当に個人的な意見ですが、もしかしたら実写版「耳をすませば」はジブリから完全に離して、中学生時代は2010年頃にした完全オリジナルの方が入りやすかったのではと思うのです。

でもきっとそんな設定でも、昔からの「耳をすませば」ファンにはまた違った意味で受け入れられないのかもしれませんね。

結局、実写版って難しい。

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感動した!という意見もある!

酷評の理由をつらつらと述べてきましたが、もちろん高評価の意見もたくさんありました。

  • 「生きる価値とは、どれだけ笑ったかである」という名言が心に響いた。
  • 10年後の雫と聖司が結ばれる結末に感動した。
  • ジブリの映画のシーンを再現しているのがよかった。
  • 聖司を演じる松坂桃李がかっこよくてよかった。
  • 2人の純愛に泣けた。
  • 夢を追いかけていた人は泣けると思う。共感する。
  • 観終わったあとに幸せな気持ちになれる。

登場人物がみんなまっすぐで、雫も聖司も夢を追って一生懸命生きている。

そんな姿に心を打たれた人も多いようです。

雫と聖司のハッピーエンドを見たかったのでとてもよかったという意見も多くありました。

作品概要

原作は、1989年に月刊雑誌「りぼん」で連載されていた柊あおいさんの漫画「耳をすませば」。

1995年にはスタジオジブリでアニメ映画化されました。

キャスト

月島雫清野菜名
天沢聖司松坂桃李
月島雫(中学生時代)安原琉那
天沢聖司(中学生時代)中川翼
杉村竜也山田裕貴
原田夕子内田理央

スタッフ

原作柊あおい「耳をすませば」集英社
監督・脚本平川雄一朗
主題歌杏「翼をください」

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