映画「余命10年」は実話?ラストの意味考察!リアルな感情が伝わってくる理由とは。

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小松菜奈さん×坂口健太郎さん出演の2021年に公開された

「余命10年」

20歳にして大病を患った小松菜奈さん演じる茉莉は、余命10年を言い渡されます。

1年に及ぶ撮影期間で、主演の小松菜奈さんはずっと減量し続けていたそう。

お涙ちょうだいの映画とはひと味違った、「生きる」ことの大切さを教えてくれる映画です。

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「余命10年」は実話なのか?

結論から言うと、「余命10年」は実話ではありません。

原作者の小坂流加さんが、実際に主人公と同じ肺動脈性肺高血圧症を患っており、ご自身をモデルにしたフィクションです。

原作者自身が主人公と同じ病だったということで、いっそうリアルに伝わってきた気がします。

小坂流加さんは、「余命10年」の文庫版の編集が終わった直後に病状が悪化。

2017年に38歳で亡くなっています。

物語に出てくる茉莉の恋人の和人(映画の中では坂口健太郎さんが演じています)も、実在する人物ではないようです。

原作の小説はコチラ↓

「余命10年」あらすじ

数万人に一人という不治の病で余命が10年であることを知った二十歳の茉莉。彼女は生きることに執着しないよう、恋だけはしないと心に決めて生きていた。そんなとき、同窓会で再会したのは、かつて同級生だった和人。別々の人生を歩んでいた二人は、この出会いをきっかけに急接近することに——。もう会ってはいけないと思いながら、自らが病に侵されていることを隠して、どこにでもいる男女のように和人と楽しい時を重ねてしまう茉莉。——「これ以上カズくんといたら、死ぬのが怖くなる」。思い出の数が増えるたびに失われていく残された時間。二人が最後に選んだ道とは……?

引用:「余命10年」公式HP

「余命10年」予告編

「余命10年」感想・考察(ネタバレあり)

原作者の小坂流加さんが主人公と同じ病気を患っていたからなのでしょうか。

いわゆるわざとらしいお涙ちょうだい映画とは違うと感じました。

茉莉が徐々に弱っていく様子・そして茉莉の心情がとてもリアルに表現されていました。

若くして余命宣告されるということ

物語の終盤で、茉莉が初めて母親の前で「死にたくない」と号泣するシーンは、心がぎゅうっと締め付けられ泣いてしまいました。

母親の気持ちになると、どんなに辛いだろうと想像してしまいます。

そして、私は何年も前に他界した祖母のことを思い出しました。

入院していた祖母に「死ぬのが怖い」と打ち明けられたことがあります。

私は本人からその気持ちを直に聞くのが、とても衝撃的でした。

ドラマや映画ではなく、身近な人からリアルなその言葉を聞くのはズシリと私の心に重く響いたのです。

死を間近に感じた人の感情は、当人しかわかりません。

そばにいる近しい者は、その感情を想像することしかできないのです。

その想像だけでも真っ暗な世界に取り残された気分になります。

その当人との関係が近ければ近いほどなおさら。

祖母に気持ちを打ち明けられた後、日常のふとした瞬間に勝手に涙があふれ出てくることが度々ありました。

大好きな祖母は、今どれほどの恐怖の中にいるのかと思うと思い出すたびに胸が苦しくなりました。

長年生きた祖母でも怖かった死は、若い20代の女の子にはどれだけの恐怖だったのだろう。

人生はまだこれからという若干20歳の女の子が10年後の死を予告されるのは、どれほどの恐怖なのかと想像してしまいます。

もしもそれが自分の娘だったらと思うと、本当にやりきれない気持ちになりました。

主人公の気持ちはノンフィクション

茉莉は余命10年とわかっている段階で和人と付き合いますが、結局本格的に病状が悪化する前に別れます。

余命わずかを題材にしたような他の作品などは、最後の時まで寄り添って看取るものが多い気がします。

でもこの「余命10年」では、お互い好き合っているのにプロポーズも断り、別れたまま茉莉は死を迎えます。

このストーリー展開も、実際に原作者の小坂流加さんが同じ病気を患っていたゆえなのではと思いました。

小坂流加さんは誰よりもこの主人公の気持ちがわかるからです。

きっと自分なら結婚せずに、残された大事な人に悲しい人生を送らせたくないと思ったのでしょう。

たとえこの作品がフィクションであっても、主人公の気持ちはノンフィクションなのだと感じました。

だからこそ、とても心に響いたのです。

生きたくても生きられない運命を背負い、大事な人にその後もちゃんと「生きて」ほしいというメッセージを残した茉莉。

生きるということは尊いことだと心にそっと置き土産をされた感覚でした。

最後の花束を持っているシーンはどういうこと?

ラストのシーンで、和人が誰かと電話をして桜並木を歩いているシーンがあります。

電話はだれとしているの?

和人はどこへ向かってるの?

花束を持っているのはなぜ?

など、疑問に思った人も多いようです。

電話の相手は新しい恋人?

茉莉の病気が治って、茉莉と待ち合わせをしている?

などの意見もあったようですが…

物語の展開からして、きっと和人は茉莉のお墓参りに行く途中なのではないかと思います。

電話の相手側はタケルや沙苗で、待ち合わせをして一緒にお墓参りをするのでしょう。

原作では数年後新しい恋人にプロポーズをするので、新しい恋人に会いに行くのだという意見もありました。

でも桜並木の突風に吹かれたとき、和人は茉莉と一緒に歩いている幻覚を見ます。

これは、和人の心の中にまだ茉莉がいて、でも茉莉の死を受け入れて前に進もうという表現なのではと感じました。

まだ新しい恋人にまでは気持ちが進んでないようにも感じられました。

和人もそんな表情をしていたように思います。

ぜひ一度観た人ももう一度観なおしてみてください。

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見逃し・聞き逃してはいけない主題歌「うるうびと」

「余命10年」の主題歌はRADWINPSの「うるうびと」。

ぜひ映画の後にMVを見てほしいです。

MVには、映画のその後の坂口健太郎さん演じる和人が出演しています。

大きな展開があるわけではないですが、MVを見ることで余韻に浸れます

私はエンドロールを映画によって見たり見なかったりするんですが、「余命10年」のエンドロールは最後まで聞いてしまいました。

歌詞が本当によくて、映画にぴったりで、心を持っていかれました。

必見・必聴です。

「余命10年」印象に残ったシーンを下手なイラストで

初めて母親の前で「死にたくない」と泣きすがる茉莉(に見えないけど)。

このシーンは泣かずにはいられませんでした。

後ろでその話を聞いている茉莉のお父さんも静かに泣いていました。

もうそれも辛くて切なくて涙がボロボロ。

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「余命10年」作品概要

原作は、2007年に刊行された小坂流加さんの小説「余命10年」。

キャスト

高林茉莉小松菜奈
真部和人坂口健太郎
富田タケル山田裕貴
藤崎沙苗奈緒

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スタッフ

監督藤井道人
脚本岡田惠和・渡邉真子
原作小坂流加「余命10年」
主題歌RADWIMPS「うるうびと」

本ページの情報は2023年10月時点のものです。最新の配信状況はAmazonプライムビデオサイトにてご確認ください。

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