映画「侍タイムスリッパー」の魅力とは?人気になった理由を考察・感想(ネタバレあり)

映画
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2024年8月に公開された映画

「侍タイムスリッパー」

初めは上映1館だった本作品。

口コミにより全国上映に拡大した自主制作映画です。

監督・脚本・撮影・編集を務めた安田淳一監督は、監督のかたわら農業を営んでいるのだとか。

制作費を抑えた作品にも関わらず、こんなにも人気になったのはそれなりの理由があるはずです。

こちらの記事では「侍タイムスリッパー」の魅力、そしてなぜこんなにも人気になったのかを考察してみました。

「侍タイムスリッパー」あらすじ

時は幕末、京の夜。
会津藩士高坂新左衛門は暗闇に身を潜めていた。
「長州藩士を討て」と家老じきじきの密命である。
名乗り合い両者が刃を交えた刹那、落雷が轟いた。
やがて眼を覚ますと、そこは現代の時代劇撮影所。
新左衛門は行く先々で騒ぎを起こしながら、
守ろうとした江戸幕府がとうの昔に滅んだと知り愕然となる。
一度は死を覚悟したものの心優しい人々に助けられ
少しずつ元気を取り戻していく。
やがて「我が身を立てられるのはこれのみ」と刀を握り締め、
新左衛門は磨き上げた剣の腕だけを頼りに「斬られ役」として生きていくため撮影所の門を叩くのであった。

引用:「侍タイムスリッパー」公式HP

「侍タイムスリッパー」予告編

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※以下よりネタバレ含みますので、作品を見てからの閲覧をおすすめします。

「侍タイムスリッパー」の魅力

こんなにも瞬く間に全国に拡大上映されたのは、この映画が面白かったからなのは言うまでもありません。

そんな「侍タイムスリッパー」の、個人的に感じた魅力をつづっていきたいと思います。

男前かつチャーミングな主役

この映画の最も魅力的な要素は、主役・高坂新左衛門。

この高坂を演じた山口馬木也さんなくして、この映画の魅力は語れないと言っても過言ではありません。

助監督優子ちゃんにドギマギする高坂。

初めてテレビを見て大騒ぎする高坂。

初めてショートケーキを食べて、感動する高坂。

髪の毛を現代風にして、戸惑う高坂。

無骨な侍の表情が崩れる姿を、すごくチャーミングに演じておられました。

主役が魅力的な作品は、ずっと追っていたいという気持ちになるので、とても重要なんだなと改めて思う。

高坂演じた山口馬木也さんは、役者生活25年。長編映画で初の主演なんだとか。

主演初とは思えないくらいの存在感でした。

ラストの殺陣のシーン

ラストの殺陣シーンなくしても、この映画は語れません。

真剣を使うことが現場で認められるっていうのが、ちょっと現実味に欠ける気もしましたが。

真剣を使って撮影なんて大事故が起きてもおかしくない。

現実だったらあり得ないですよね。

でもまぁ、そもそもタイムスリップが現実味に欠けているっていうことで、私はヨシとしました。

ラストシーン、本当に真剣を使っているのではと思うくらい、緊迫感がすごかった。

あの長ーい「間」、張り詰めていました。

役者さんの顔の緊迫感がすごかった。

思わず見入ってしまったシーンでした。

ちなみに、「今日がその日ではない」という台詞。

優子さんのことをからかわれて、2回目に言った「今日はその日ではない」は山口さんのアドリブらしいです。

あそこでクスッと笑ってしまったので、アドリブだったということに驚きました。

山口さん、その場で思わずその台詞が出てきたんだとか。

センス光ってますね。

ヒロインの素朴感

無骨で真面目な主役が好意を抱いているのが、沙倉ゆうのさん演じる山本優子。

一生懸命夢に向かって仕事を頑張り、困っている人がいたら助けてしまうメガネ女子です。

真面目な侍と、素朴な一生懸命助監督。

バランスがとても良かった。

特に恋人とかに発展しないのもよかったですね。

年齢差!って初め思ったけど、なんとこの沙倉ゆうのさん、2025年7月現在、45歳!

大げさじゃなく20代かと思いましたよ。

山口馬木也さんと7つぐらいしか変わらないんですって。

この年齢であのかわいらしさ、すごい。

身近にいそうな親切なおばちゃん

個人的にとても好きだったのが、お寺の節子さん。

もう演技が自然すぎて、親戚にいそうでしたもん。

安心して見ていられるっていうんでしょうか。

際だっていました。

この人も、この作品の魅力の一部だと私は思います。

「関西のおばちゃんやらせたら絶品」と、安田監督も太鼓判。

まさにその通りでした。

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「侍タイムスリッパー」人気の理由を考察

初めは1館の上映だったのが、全国上映に拡大したこの映画。

この作品がここまで人気になった理由を考えてみました。

今、時代劇を見かけることが本当に少なくなりましたよね。

そんな中、私はこの「侍タイムスリッパー」を見て、どこか懐かしさを感じたのです。

なんていうか、ある意味王道の展開人情殺陣のかっこよさなど、昔に味わったことのある感覚が引き出された気がしたのです。

私が子供の頃は、「暴れん坊将軍」がテレビで放送されていて、毎週家族で見ていました。

まさに、王道の展開、上様の殺陣のかっこよさ、人助けをする人情。

毎回同じ展開なのに、なんか見てしまう。

「水戸黄門」や「東山の金さん」にも言えるかもしれないです。

主役の存在感、チャンバラに、期待した展開、変にひねらないラスト。

ストーリーや展開は違えど、こちら側に伝わってくる何かが「侍タイムスリッパー」と類似しているように私は感じました。

タイムスリップというスパイスが加わり、より今の時代に見やすいようになっているのもポイントかもしれません。

もちろん展開に飽きさせない脚本も大きな理由ではありますが。

知らず知らずに時代劇のノスタルジアに渇望していた人々の心に、この「侍タイムスリッパー」がすっと入ってきたのではないかなと考察しました。

そして上記に挙げたような、ひとつひとつの魅力も相まって、この作品は大ヒットにつながったのではないでしょうか。

「侍タイムスリッパー」作品概要

第67回ブルーリボン賞作品賞、第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞。

2024年8月に池袋シネマ・ロサ1館にての公開だったが、公開から1ヶ月あまりで全国140館以上の上映となった。

「侍タイムスリッパー」キャスト

高坂新左衛門山口馬木也
風見恭一郎冨家ノリマサ
山本優子沙倉ゆうの
殺陣師・関本峰蘭太郎
住職の妻・節子紅萬子
西敬寺住職福田善晴

「侍タイムスリッパー」スタッフ

監督・脚本・撮影・照明・編集・他安田純一
殺陣清家一斗

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本記事の情報は、2025年7月時点のものです。最新の配信情報はAmazonプライムビデオ公式ホームページでご確認ください。

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